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下請け業者の実態

工事途中の検査で発覚した柱脚の欠陥構造

地場産業性の消失

一昔前までは家を建てる時は棟梁と呼ばれる地元の建築業者に依頼するのが一般的でした。

その為、建築業者側も主な活動範囲である地元で欠陥のある建物を建てていては、仕事を続けることが出来なくなりますので下手な手抜きはしませんでした。

また問題が生じた時も早急に対処、補修することが通常だったのです。

しかし、戦後の高度経済成長により国民の生活水準の向上、住宅金融公庫、銀行の融資制度が手伝って大量の住宅需要が発生し、その中で「ハウスメーカー」と呼ばれる産業も誕生しました。

このような需要に対応して増加した建築業者は、仕事を求めて遠隔地の工事にも手を付けるようになり、ハウスメーカーの下請け業者となっていきます。

やがて住まい手は業者にとって工事が終われば縁の切れる存在。
顔の見えない存在となり、地元での信用(評判)も心配する必要が無くなりました。

下請け、孫請けの下流側に位置するようになった建築業者は...

ハウスメーカーからの切り詰められたコスト面の圧迫で、次第にプロとしての恥ずかしくない仕事より安く仕上げて、早く仕事を終わらせる事を目指すようになったのです。

➡ 唖然とする工事人の一言!

こうしてかつての棟梁の「作品」であった住宅は、ハウスメーカーの「製品」と成り下がってしまったと言っても過言ではありません。

職人と呼べる技能者の減少

『キツイ』『汚い』『危険』

建築大工職はいわゆる『3K』と言われた時代があり、メディアにも取り上げられた時代がありました。

それでも当時は一般職の会社員よりも大工職の給料が高かった為、大工を希望する若者がありましたが、若者人口の減少に伴い、昨今では工業高校や職業訓練校が閉校するなど建築技術職の人気が低迷。

極端な大工不足の時代となっています。

政府ではこの担い手不足を解消する為『外国人労働者の採用』を施策。

悪いとは言い難いのですが、日本の建築基準法は世界で一番厳しい法律であり、建築技術は非常に高いと言われている中で、外国人労働者がそれを理解し施工することが出来るのか? 疑問です。

建築技術者を目指す若者が少ないのは事実ですので、避けては通れない道なのかもしれませんが、建築現場では昨日までコンビニのアルバイターだった人(未経験者)も作業をしているのが現実です。

職人不足の状況に陥るということは、当然ハウスメーカーにも影響があります。

昨今、求人サイトなどで『年収1000万稼げる!』等と高額な賃金をチラつかせて、労働者から注目を集めようと募集している記事をよく見かけます。

当然、年収1000万稼げる!という文言は過大広告(つまりウソ)ですが、それだけ人手が不足していることに悩んでいることは確かです。

施工技術能力の低下

従来、実際に現場で施工にあたる職人と呼ばれる人たちは、従弟に近い関係で経験を積むことにより、育ってきました。

現在でも建築の施工は伝統と経験によって成り立っていることは否定できません。

従来の手抜きとは、本来やるべきことを知りながら
「時間が無い」
「予算が無い」
「面倒くさい」といった理由から行われていました。

しかし「金はあるが人手が無い」バブル期に、それを見て育ってしまった後継者たちはそれを「普通の施工」と思い込んでもおかしくはありません。

このようにして「本当の施工」を知らない施工者が大量に誕生したばかりではなく、

今後もこの 無知・無学による結果的な手抜きさらに幅広く拡大していく可能性が多く潜んでいます。

熟練技術者が平気でやっていた筋交いの欠き込み/施行令第45条違反

いくら熟練技術者がそろっていると豪語しても、現在の法律は『昔ながら』の法律ではありません。

熟練技術者がいることはとても心強いのですが、在来木造住宅の場合は、継ぎ手、仕口に関する使用部位の金物の種類や耐震規定、雨水の浸入に関することなど、かなり改正されています。

現代になって分かってきたこと、震災を得て学んだことが建築基準法の改正となり、現在運用されています。

そういうことをすると違反若しくは後々不具合となるということが分からず、問いただすと全く無知であるといったケースがあります。

熟練技術者は年配であるがゆえ、プライドが邪魔をして素直に聞き入れない人が多いですが、

アンカーボルトは埋まっていれば良いんじゃないの...?』

『筋交いがホールダウンにぶつかるから、欠き込むことは仕方がない』等。

それが住宅の欠陥となることを知らない人が多く存在しています。

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